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感覚過敏で服を嫌がる子ども|タグ・靴下・袖が「チクチクする」息子と、衣替えの前にできること

服のタグがチクチクする、靴下が変な感じ、袖がいや。感覚過敏のある子が服を嫌がるのは、わがままではなく本当に「痛い」と感じているからかもしれません。秋の衣替えの前に見直したい服の選び方、朝の着替えでもめにくくする工夫、学校の服で困ったときの相談のしかたを、ADHD当事者の母がまとめました。

みさき
みさき
当事者ママ / 中2息子(ADHD・ASD併存)
感覚過敏で服を嫌がる子ども|タグ・靴下・袖が「チクチクする」息子と、衣替えの前にできること
みさき
みさき

朝、出かける時間がせまっているときに、息子が言うんです。

「この靴下、変な感じがするから、やっぱり変えたい」

正直、そのたびに私は焦ります。

でも、これは息子のわがままではなくて、特性なんだと思うようになりました。

うちの息子はADHDとASDが併存していますが、今回はASD側の特性として出やすい、感覚過敏の話です。

息子がこれまでに口にした服の「いや」は、だいたいこの3つでした。

  • 服のタグ、チクチクするから嫌
  • この靴下、変な感じがするからやっぱり変えたい
  • 袖の感じが嫌だから着ない

10月に入って、そろそろ長袖や靴下の出番が増えてきました。

季節の変わり目は、服の「いや」が増えやすい時期でもあるので、わが家で見直したいことをまとめておきます。

服を嫌がるのは、わがままではないかもしれません

服のタグや縫い目が気になる子は、触覚の感じ方が人より強いことがあると言われています。

多くの人ならすぐ慣れてしまう程度のチクチクでも、本人にとっては、ずっと続く「痛い」「かゆい」に近い感覚になることもあるようです。

感覚の過敏さは、ASDのある子に見られることが多い特性の一つとされています。

ただ、発達障害の診断がなくても、感覚が敏感な子はいます。

「うちの子もそうかも」と思ったら、まずは家での様子をメモしておくだけでも十分だと思います。

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私も最初は、タグを嫌がる息子に「気にしすぎだよ」と言ってしまっていました。

いま思うと、息子は気にしすぎていたのではなく、ちゃんと「痛い」と伝えてくれていたんですよね。

息子が嫌がった3つと、見直せること

1. タグと縫い目

いちばん分かりやすかったのが、服のタグでした。

わが家では、買ったその日にタグを全部切るようにしています。

ひとつ気をつけたいのは、タグをはさみで根元から切ると、切り口が硬く残ることがある点です。

その硬い部分が、かえって首にあたってしまう場合もあるそうです。

気になるときは、タグを縫い付けている糸をリッパーで切って外すか、最初からタグが布に印刷されているタイプを選ぶのもひとつの方法です。

首まわりの縫い目や、わきの縫い目が気になる子もいます。

縫い目が平らになっている服や、縫い目が外側にある服を選ぶと楽になることがあります。

2. 靴下

靴下は、毎日はくぶん、困る回数がいちばん多いかもしれません。

「変な感じがする」の中身は、子どもによってちがうようです。

  • つま先の縫い目があたる
  • 足首のゴムがきつい
  • はいているうちにずれて、かかとの位置が変わる
  • 生地が厚くて、靴の中でもたつく

つま先の縫い目が気になる場合は、縫い目が目立たないタイプの靴下や、裏返しにしてはくやり方を試してみる方もいるようです。

本人が「これなら大丈夫」と言えた靴下が見つかったら、同じものを何足かそろえておくと、朝に迷う回数が減ると思います。

3. 袖

秋になると増えてくるのが、袖の「いや」です。

息子は「袖の感じが嫌だから着ない」と言って、長袖を着たがらないことがありました。

袖口のゴムが手首をしめつける感じや、重ね着をしたときに袖の中で生地がもたつく感じが苦手な子もいるそうです。

袖口がゆるめのものや、七分袖を選ぶのもいいかもしれません。

寒い日は、半袖の上に、すぐ脱げる羽織りを重ねるという方法なら、本人が自分で調整しやすくなります。

息子は、下着についても「下着なんかいらない」と言っていたことがあります。

下着のゴムや縫い目が気になっている場合もあるので、素材や形を変えてみるのも手だと思います。

秋の衣替えの前に、見直しておきたいこと

衣替えのときに、去年の秋冬の服をそのまま出してしまうと、朝になって「これ着ない」が始まることがあります。

子どもは1年で体の大きさが変わりますし、感じ方が変わることもあるので、寒くなる前に一度着てみる日を作っておくと安心です。

朝の忙しい時間ではなく、休みの日の昼間など、時間に余裕があるときがおすすめです。

見直すときは、こんなところを本人と一緒に確認しておくと安心です。

気になりやすいところ見直せること
タグ縫い付けの糸をリッパーで切って外す、印刷タグの服を選ぶ
縫い目縫い目が平らな服、縫い目が外側の服
素材ウールなどチクチクしやすい素材は、肌に直接ふれないように
袖口・すそ・ウエストのゴムゆるめのもの、ゴムが太くやわらかいもの
サイズ小さくなった服は、それだけで窮屈に感じやすい
新品のかたさ着る前に何度か洗っておく

新しい服は、買ったままだと生地がかたいことがあるので、着る前に何度か洗っておくと、やわらかくなって着てくれやすくなります。

買うときに、できれば本人にさわってもらってから決めるのもいいと思います。

見た目より肌ざわりで選んだ服のほうが、結局よく着てくれることが多いようです。

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朝の「やっぱり変える!」で、もめにくくするために

いちばん困るのは、出かける直前の「やっぱり変える!」だと思います。

うちも、急いでいるときに言われると、どうしても焦ってしまいます。

でも、息子にとっては着てみて初めて分かる「いや」なので、朝に言われるのはある意味しかたのないことなんですよね。

そこで、朝のやり取りを減らすために、できることを考えてみました。

  • 次の日に着る服を、前の晩に本人と一緒に決めておく
  • 着られる服だけを、引き出しの一段にまとめておく
  • 迷ったときの「2番目の服」も一緒に出しておく
  • 朝は「なんで?」と理由を聞くより、「どこがいや?」と場所を聞く

「なんで?」と聞かれると、子どもはうまく説明できずに固まってしまうことがあります。

「首?手首?足?」と場所で聞くほうが、答えやすいようです。

場所が分かれば、次に服を選ぶときのヒントにもなります。

学校の服で困ったときは

家の服は選べても、体操服や制服、学校で決められている服は、自由に変えられないことがあります。

その場合は、担任の先生に相談してみるのがいいかなと思います。

  • 体操服のタグを切ってもいいか
  • 体操服の下に、肌着を1枚着てもいいか
  • 上着や帽子など、決まりのあるものの代わりがないか

伝えるときは、「わがままではなく、肌にあたると痛いと感じるようです」と、本人がどう感じているかを先に伝えると、受け取ってもらいやすいです。

学校での感覚過敏の困りごと全般は、別の記事にまとめています。

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「慣れさせる」より「楽になる服を探す」

服を嫌がる子に、「我慢して着なさい」「そのうち慣れるよ」と言いたくなる気持ちは、私にもよく分かります。

でも、感覚の困りごとは、無理に慣れさせようとすると、かえって苦痛やストレスが増えて、過敏さが強まることもあると言われています。

がまんしてできているように見えても、本人はつらいままのこともあるので、親が気づきにくくなってしまいます。

特性なので、しかたない部分はあります。

その代わり、工夫で少しでも楽になれるなら、いくらでもやってあげたいと思っています。

服が決まって、気持ちよく家を出られた日は、それだけで息子の一日がちょっと楽になる気がするんです。

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まとめ

  • 服を嫌がるのは、わがままではなく、本当に「痛い」と感じているからかもしれません
  • タグは根元から切ると切り口が硬く残ることがあるので、縫い付けの糸をリッパーで切って外すか、印刷タグの服を選ぶと楽になることがあります
  • 靴下は「どこが変な感じか」を聞いて、合うものが見つかったら同じものを何足かそろえておくと安心です
  • 袖の「いや」には、袖口がゆるめの服や、すぐ脱げる羽織りを重ねる方法があります
  • 衣替えの前に、休みの日など時間のあるときに一度着てみる日を作っておくと、朝の「着ない」を減らしやすくなります
  • 朝は「なんで?」より「どこがいや?」と、場所で聞くほうが答えやすいようです
  • 学校の服で困ったときは、本人がどう感じているかを添えて、担任の先生に相談してみてください

いまでも、急いでいる朝に「やっぱり変える!」と言われると、正直ちょっと焦ります。

でも、息子が「チクチクする」と言えるのは、それを言っても大丈夫だと思ってくれているからなのかもしれません。

そう思うと、着替えに付き合う朝の数分も、少しだけやさしい気持ちで待ちたいなと思います。

この記事を書いた人

みさき

ADHDとASD併存の中学2年の息子を育てる在宅看護師パート。わたし自身もADHD当事者です。 息子は小学校で通級指導教室に通いながら、小2から小5まではリタリコワンダーにも通いました。 息子が小学生のころに困ったこと、感じたことを、同じ悩みをもつ親御さんに向けて書いています。

当事者の親 教室・通級・療育を経験