【ADHD当事者ママが語る】発達障害の子の習い事選びで親がやりがちな失敗5つ
小4の息子(ADHDとASD併存)の習い事を3回失敗してきたわたしが、ADHD当事者ママの視点で「親がやりがちな失敗5つ」を本音で書きました。同じ思いをしている親御さんが、回り道せずに「合う場所」を見つけるためのヒントになれば嬉しいです。
「習い事、もう3つ目を辞めた…」と泣いた夜の話
小4の息子(ADHDとASD併存)の習い事を、わたしはこれまで3つ失敗してきました。スイミング、書道、サッカー。どれも最初は楽しそうだったのに、3ヶ月もすると「行きたくない」になって。3つ目を辞めた夜、子どもが寝てから「またダメだった…」とこっそり泣いた日のことを、今もよく覚えています。
発達障害のある子の習い事選び、本当に難しいですよね。
ネット記事や口コミを読んで「これなら合いそう」と思って選んでも、子どもがハマらない。「もうやめる」と言われるたびに、月謝の引き落としと一緒に、親の自己肯定感も削られていく感じがします。
そんな失敗を3回繰り返してわかったのは、合わなかったのは「子どもの性格」ではなく「親であるわたしの選び方」だったということ。
わたし自身もADHD当事者で、子どもの頃に習い事をたくさん途中で辞めた経験があります。だから親になってからは「同じ思いはさせたくない」と気をつけていたつもりだったのですが、振り返ってみると、何度も同じパターンの失敗をしていたんです。
今日は、ADHD当事者ママだからこそ気づけた「親がやりがちな失敗5つ」を、本音で書きます。同じところでつまずいている親御さんが、少しでも回り道せずに「合う場所」を見つけられたら嬉しいです。
失敗①:「みんなと同じ」を基準に選んでしまう
最初の失敗は、「みんながやっているから」を基準にスイミングを選んだこと。
幼稚園の頃のママ友の会話って、ほぼ習い事の話なんですよね。「うちも体操始めたよ」「うちはピアノ」と聞くたびに、「うちは何もやらせてないけど大丈夫かな…」と焦りが出てきて。とりあえずメジャーで間違いのなさそうなスイミングに、深く考えずに入会させました。
結果、息子は3ヶ月で「行きたくない」になりました。プールサイドの反響音と塩素のにおい、たくさんの子どもの声、決まったペースで進む集団レッスン。今思えば、感覚過敏とADHDの息子に、最悪に合わない環境を選んでしまっていたんです。
「みんな」と「うちの子」は違う。当たり前のことなのに、不安になると忘れちゃうんですよね。「人気だから」「みんなやっているから」を判断軸にしないって、最初に決めておくべきだったなと思います。
失敗②:「やる気の問題」と思い込んでしまう
2つ目の失敗は書道教室。これは「集中力を育てたい」と思って選びました。
最初の1ヶ月はちゃんと通えたのですが、だんだん「行きたくない」が増えてきて。わたしは当時「子どもが嫌がるのは当たり前。やる気の問題」と思って、「がんばって行こうよ」と背中を押し続けていました。
でも、これは間違いでした。
ADHD当事者として今わかるのは、「やる気」じゃなくて「脳の特性とのミスマッチ」だったということ。書道って、姿勢を保って、墨をすって、ゆっくり集中する作業ですよね。多動傾向のある息子にとっては、その「静かに座っている時間」自体がしんどかったんです。
わたしも子どもの頃、ピアノや書道で「集中力ない」と言われ続けた経験があります。でもそれは「やる気」の問題じゃない。脳がそう動くから、苦手なものは苦手。
子どもが「行きたくない」と言うとき、「やる気」を疑う前に「環境とのミスマッチ」を疑う。これが大事な学びでした。
失敗③:体験1回だけで判断してしまう
3つ目の失敗はサッカーチーム。これは「体験で楽しそうだった」だけで即決してしまった例です。
体験当日、息子はチームメイトと笑って走り回っていて、「これは合うかも!」と本気で思いました。でも入会して2週目から、「行きたくない」が始まったんです。
理由を聞くと、「コーチがすぐ怒鳴る」「ルールが多くて覚えられない」「みんなのスピードに追いつけない」。
体験の時は「特別感」があるから子どもは元気に振る舞います。でも日常のレッスンが始まると、当たり前の負荷がのしかかってくる。これは初回体験では見えない部分でした。
できれば 2回以上体験するのがおすすめです。1回目は特別感、2回目は実態が見えてきます。
失敗④:先生に特性を伝えずスタートする
これは「言ったら断られるかも」「特別扱いされたら他の子に申し訳ない」と思って、息子の特性を伝えないまま習い事を始めた失敗です。
入会してから「実は…」と切り出すのって、すごくハードルが高いんですよね。先に伝えなかった負い目もあって、ちゃんと相談できないまま月日が経って、結局トラブルが起きてから「やっぱり辞めます」になる。
通級指導教室の先生に相談したとき、こう言われました。
「特性を伝えるのは、子どもを守るためです。先生が知っていれば、配慮できる場面がたくさんあります。伝えて受け入れてもらえないなら、最初から合わない場所ということ。それは早めに分かったほうがいいんです」
この言葉を聞いて、ようやく腹をくくれました。「特性を伝える」は親の責任であり、子どもへの愛情の形でもあるんですよね。
今は、入会前の面談や体験申し込みの段階で必ず伝えるようにしています。それで断られたところもあったけれど、「受け入れます」と言ってくれた場所のほうが、結果として息子に合っていることが多いです。
失敗⑤:「行きたくない」を聞き流してしまう
最後の失敗は、子どもの「行きたくない」を「とりあえずがんばってみよう」と聞き流してしまうこと。
特に「みんなも頑張ってるから」「お月謝もったいないから」「ここで辞めたら何も続かない子になる」と、大人の都合で子どもを押し続けてしまうパターン。
わたしも何度もやりました。「もうちょっとがんばろう」「あと1ヶ月だけ続けてみよう」と。
でも、発達障害のある子の「行きたくない」は、感覚過敏で消耗している、ペースが合わない、不安が積み重なっている、というSOSのことが多いんです。それを聞き流して通わせ続けると、最終的に「学校も行きたくない」「お家でも荒れる」につながることも。
子どもが「行きたくない」と言ったら、まず「どうして?」を否定せずに聞く。理由が言葉にならないこともありますが、その時は「無理しないでいいよ」と受け止めるだけでも、子どもは安心します。
わたしも子どもの頃、習い事に「行きたくない」と言ったら親に「弱音吐かない」と言われた経験があります。あの時のしんどさを、息子には繰り返したくない。だから今は「行きたくない」を真っ先に受け止めるようにしています。
まとめ:失敗5回した私が今、息子に選んだ場所
5つの失敗を経て、わたしが今、息子に選んだのは「特性を理解してくれる」「自分のペースで進められる」「やめる前提で柔軟に対応してくれる」そんな環境でした。
具体的には、息子は今リタリコワンダーというIT・ものづくりの教室に通っています。
通級指導教室の先生からのアドバイスをきっかけに見つけた場所で、入会前に特性を伝えても「むしろ得意なことに集中できる環境を一緒に作りましょう」と言ってくれて、3ヶ月の壁を超えて半年以上「行きたい」を維持できている初めての習い事になっています。
ただ、これは「リタリコだから良かった」ではなく、5つの失敗を経て選び方が変わったから合う場所に出会えたのだと思っています。同じ場所でも、3回目の失敗時のわたしが選んでいたら、また辞めていたかもしれません。
同じ失敗を回り道せずに済ませるために
最後にもう一度、5つの失敗をまとめます。
- 「みんなと同じ」を基準に選ばない
- 「やる気の問題」と思い込まない
- 体験1回だけで判断しない
- 先生に特性を伝えずスタートしない
- 「行きたくない」を聞き流さない
すべて、子どもの「行きたい」を守るための工夫です。発達障害のある子の習い事選びは難しいけれど、合う場所はきっとあります。わたしも3回失敗しましたが、4回目で見つけられました。
「うちはまだ合う場所が見つかってない」という親御さん、焦らなくて大丈夫です。むしろ「合わなかった」と気づけたことは、選び方が育っている証だなと思います。次の体験では、今日の5つを少し意識してみてくださいね。


