スクラッチ(Scratch)は発達障害の子に向いてる?ADHD息子が夢中になった理由と家庭での始め方
「スクラッチって発達障害の子でも大丈夫かな」と気になる親御さんへ。ADHDとASDのある小4息子が夢中になった理由、家庭での無料の始め方、つまずいた時の工夫、教室を検討するタイミングまで、実体験でまとめました。
「スクラッチって、発達障害の子でも大丈夫かな」
うちの息子(小4・ADHDとASD併存)は、じっと座っているのがとても苦手で、宿題は15分ももたないタイプです。だから「プログラミングなんて集中力がいるものは、うちには無理かも」と最初は思っていました。
学校でもプログラミングという言葉を聞くようになって、「スクラッチっていうのが良いらしい」とママ友から教えてもらったものの、集中が続かない子にできるのかなと、しばらく様子を見ていました。
結論から先にお伝えすると、うちの場合はスクラッチとの相性がとても良かったです。宿題は嫌がるのに、スクラッチだけは「もうちょっとやりたい」と自分から言うので、正直おどろきました。
この記事では、スクラッチがどんなものなのか、なぜ発達特性のある子に向くと感じたのか、そして家庭でお金をかけずに始める手順を、実体験でまとめていきます。
スクラッチ(Scratch)ってそもそも何?
スクラッチは、アメリカのMIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボが開発した、子ども向けの無料プログラミング教材です。パソコンやタブレットのブラウザから、誰でも無料で使えます。
いちばんの特徴は、文字でコードを打ち込まなくていいところ。「10歩動かす」「音を鳴らす」といった命令が、色のついたブロックになっていて、それをパズルのように組み合わせるだけで、キャラクターが動くゲームやアニメーションが作れます。
| 一般的なプログラミング | スクラッチ |
|---|---|
| 英語や記号でコードを書く | 日本語のブロックを組み合わせる |
| 打ち間違い(スペルミス)で動かない | 文字入力がほぼいらない |
| 結果が見えるまで時間がかかる | 押した瞬間に画面で動く |
対象年齢の目安は小学校低学年からとされていて、8歳〜16歳向けに設計されています。ローマ字入力がまだの子でも、マウス操作だけで始められるのがありがたいところです。
発達障害・ADHDのある子に向いていると感じた3つの理由
あくまでうちの息子の場合ですが、続けられた理由を振り返ると、大きく3つありました。
1. 「動くもの」がすぐ画面に出る
ADHDの特性があると、結果がすぐ返ってこないことに気持ちが続きにくいことがあります。息子もまさにそうで、ドリルのように「正解かどうか後で分かる」ものは、途中で飽きてしまいがちでした。
その点スクラッチは、ブロックを1つ置いて実行ボタンを押すと、その場でキャラクターが動きます。やったことの結果が3秒で目に見えるので、「次はこうしたら?」と気持ちが途切れずに続いていました。
2. 「好き」を作品にできる
ASDの特性で、息子には強い「好き」があります。うちの場合はゲームのキャラクターでした。スクラッチは、自分の好きなものを題材にできるので、「好きなキャラを自分で動かしたい」という気持ちがそのまま原動力になっていました。
やらされる勉強ではなく、自分の作りたいものを作る時間だったから、過集中の良い面が出たのだと思います。
3. 間違えても叱られない
文字を打つプログラミングだと、スペルを1つ間違えるだけで動かず、そこで嫌になってしまう子もいます。スクラッチはブロックを差し替えて試すだけなので、失敗が「怒られること」ではなく「次の一手」になります。
うちの息子は失敗に敏感で、バツをつけられるのをとても嫌がる子でした。スクラッチは間違えても画面が優しく反応するだけなので、自分から何度も試せるようになったのが大きかったです。
家庭でお金をかけずに始める手順
スクラッチは無料なので、まずはお家で試してみるのがおすすめです。うちがやった手順をそのまま書いておきます。
- パソコンかタブレットで、ブラウザから公式サイト(Scratch)を開く
- アカウントを作らなくても「作る」からすぐ始められる
- まずは猫のキャラクターを歩かせるだけをやってみる
- 慣れてきたら「音を鳴らす」「ジャンプさせる」を足していく
- 気に入ったら無料のアカウントを作って作品を保存する
最初の日は、10分で終わっても大丈夫という気持ちで見守るのがコツでした。「今日はここまで動かせたね」と一緒に画面を見て終わる、くらいがちょうど良かったです。
つまずいた時に家でできた工夫
- やることが多く感じて固まった時は「今日はこの1個だけ」と課題を小さくした
- うまくいかずイライラした時は、いったん離れて飲み物を飲んでから戻った
- できた作品を家族に見せる時間を作って、「できた」の実感を残した
家庭だけだと難しいと感じたら
しばらく家で続けていると、うちの場合はある時期から「もっと作りたいのに作り方が分からない」という壁にぶつかりました。
親の私はプログラミングにくわしくないので、「ジャンプの動きをなめらかにしたい」と言われても教えられず、そこで息子のやる気が止まってしまいそうになったのです。ここが、家庭学習の限界だなと感じた瞬間でした。
療育や通級でも感じてきたことですが、発達特性のある子にはその子に合わせて声をかけてくれる大人がいると、ぐっと伸びることがあります。プログラミングも同じで、家で行き詰まった時に、教えてくれる人がいる環境をひとつ知っておくと安心でした。
うちが体験してみたのが、発達障害のある子の支援で知られる会社が運営しているリタリコワンダーというプログラミング教室です。スクラッチはもちろん、マインクラフトやロボットなど、子どもの「好き」に合わせて選べて、決まったカリキュラムを一律にやらせるのではなく一人ひとりに合わせて進めてくれるのが、発達特性のある子には合っていると感じました。
合う合わないは体験してみないと分からないので、まずは無料体験で、お子さんが楽しめそうか、先生との相性はどうかを見てみるのがいいと思います。
よくある質問
スクラッチは何歳から始められますか?
公式には8歳〜16歳向けとされていますが、マウス操作ができれば小学校低学年から楽しめます。文字入力がまだの子でも、ブロックを組み合わせるだけなので始めやすいです。
発達障害があると集中が続かないのでは?
お子さんによりますが、うちの場合は結果がすぐ画面に出ることと、好きなものを題材にできることで、宿題より集中が続きました。最初から長時間を目指さず、10分から始めるのがおすすめです。
親がプログラミングを知らなくても大丈夫?
最初の「キャラを動かす」くらいなら、一緒に画面を見ながらで大丈夫でした。ただ、お子さんが「もっと作りたい」と伸びてきた時に教えられず止まってしまうことはあるので、その時は教えてくれる環境を検討すると安心です。
まとめ
- スクラッチは、ブロックを組み合わせて作る無料の子ども向けプログラミング教材
- 結果がすぐ見える・好きを題材にできる・間違えても叱られないので、発達特性のある子と相性が良いと感じた
- まずは家で無料で試して、10分で終わってもよしと見守るのがコツ
- 「もっと作りたい」の壁にぶつかったら、その子に合わせて教えてくれる環境を検討する
集中が続かないと悩んでいたうちの息子が、自分から「もうちょっとやりたい」と言えるものに出会えたのは、思っていた以上に大きなことでした。同じように迷っている方が、お子さんの「好き」を見つけるきっかけになればうれしいです。


