子どもに怒りすぎた日の自己嫌悪|発達障害の息子に当たってしまった、ADHD当事者の母があとから考えたこと
体調が悪い日、たまった不満が爆発して、息子に言わなくていいことまで言ってしまった。部屋にこもった息子を見て「嫌われたくないのに」と泣いた日のことと、怒りすぎてしまう理由、そのあとにできることを、自分もADHD当事者の母がまとめました。
子どもに言いすぎてしまって、夜になってから落ち込むこと、ありませんか。
私はあります。
それも、一度や二度ではありません。
息子はADHDとASDが併存していて、カッとなりやすいところがあります。
でも、この記事は息子の話というより、母である私の話です。
実は私自身もADHD当事者で、感情のスイッチが急に入ってしまうところは、息子とそっくりです。
そんな私が、息子に当たってしまった日のことと、そのあとに考えたことを書いてみます。
同じように自己嫌悪で眠れない夜を過ごしている方に、「うちだけじゃなかった」と少しでも思ってもらえたらうれしいです。
あの日、私は息子に言いすぎました
その日は朝から体調が悪くて、横になっている時間のほうが長い一日でした。
仕事も思うように進まず、家事はたまっていくばかりです。
体調が悪い日の私は、イライラしやすく、考え方もどんどん後ろ向きになっていきます。
そんな中、息子は寝転がってゲームをしていました。
頼みごとをしても、すぐには動いてくれません。
「私は具合が悪いのに仕事も家事もしていて、なんで手伝ってくれないの」
一度そう思い始めたら、不公平な気持ちが止まらなくなりました。
そして、息子に不満をぶつけてしまいました。
そのときの話とは関係のない、前の失敗まで持ち出して責めてしまったんです。
あとから思い返しても、客観的に見て、最低だったと思います。
息子は、私にこれ以上何か言われないように、自分の部屋にこもってしまいました。
閉まったドアを見ながら、「嫌われたくないのになあ」と涙が出てきました。
怒ったのは私なのに、泣いているのも私でした。
怒りすぎてしまうのは、性格だけのせいではないかもしれません
あの日のことを何度も振り返って、怒りすぎてしまう日にはいくつか共通点があることに気づきました。
体調が悪い日は、心の余裕もなくなる
私の場合、体調が悪い日は、体だけでなく気持ちまで不安定になります。
いつもなら流せるひと言が、その日は流せません。
怒りの原因は子どもの行動だけではなくて、受け止める側の私のコンディションも大きいんだなと思いました。
小さな不満が、ある日まとめて爆発する
「なんで私ばっかり」という気持ちは、一日でできたものではありませんでした。
言えずにがまんしてきた小さな不満が積み重なって、体調が悪い日にまとめて出てきてしまったのだと思います。
前の失敗まで持ち出してしまったのも、そのせいかもしれません。
タイミングが、こちらの余裕のないときに重なる
息子は、私が出かける直前や、手が離せないときに限って、ゲームのことで頼みごとをしてくることがあります。
なぜ今なのかと聞いても、本人はうまく答えられません。
ASDのある子は、自分のやりたいことに気持ちが向いていると、相手の状況を想像しにくいことがあると言われています。
わざとこちらを困らせているわけではないと頭ではわかっていても、余裕のないときには、カッとなってしまうんですよね。
母の私も、ADHD当事者だということ
ADHDのある人は、感情のコントロールが難しいことがあると言われています。
息子のカッとなる衝動性を見ていると、自分の中にも同じスイッチがあるのを感じます。
だからといって、怒りすぎていい理由にはなりません。
でも、「私がダメな母だから」と自分を責めるだけでは、次も同じことをくり返してしまう気がしています。
なぜそうなったのかを知っておくことは、自分を甘やかすためではなく、次に備えるために必要なことなのかなと思っています。
家でだけ荒れてしまう子どもの側の話は、こちらの記事にまとめています。

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怒りすぎた日のあとに、大事にしたいこと
正直に言うと、私はまだ、毎回うまくできているわけではありません。
それでも、あの日のことを考えて、こうしていきたいと思っていることがあります。
1. まず、自分の気持ちを落ち着かせる
すぐに謝ろうとしても、気持ちが落ち着いていないと、また言い合いになってしまうことがあります。
お茶を飲む、少し横になるなど、まずは自分を落ち着かせることから始めていいのかなと思います。
2. 言いすぎた部分だけを、短く謝る
謝るときに、全部をなかったことにする必要はないのかなと思っています。
「手伝ってほしかったのは本当。でも、前のことまで持ち出したのは言いすぎた。ごめんね」
こんなふうに、言いすぎたところだけを切り分けて謝ると、子どもにも伝わりやすい気がします。
長い説明や言い訳を重ねると、ADHDやASDのある子には、かえって何が言いたいのかが伝わりにくくなることもあります。
3. 本当に伝えたかったことは、落ち着いた日に短く伝える
あの日、私が本当に伝えたかったのは、「家のことを少し手伝ってほしい」ということでした。
でも、怒りながら伝えたことは、怒られた記憶しか残らないのかもしれません。
お願いしたいことは、気持ちが落ち着いている日に、ひとつだけ、具体的に伝えるほうが届きやすいと思います。
4. 体調が悪い日は、先に伝えておく
体調が悪い日は、「今日はママ、具合が悪くてイライラしやすいかも」と先に伝えておくのもひとつの方法です。
子どもにとっても、急に怒られるより、理由がわかっているほうが安心できるのではないかと思います。
爆発しそうなときは、その場を離れていい
息子がゲームばかりしている日、一緒にいるのがつらくて、逃げるように出かけたことがあります。
そのときは、「母親なのに子どもから逃げるなんて」と罪悪感でいっぱいでした。
でも今は、怒りが爆発しそうなときにその場を離れるのは、悪いことではないと思うようになりました。
子どもの安全が確保できているなら、ベランダに出る、トイレにこもる、少し近所を歩くなど、物理的に距離をとることで、言いすぎを防げることもあります。
子どもに逃げ場が必要なように、親にも逃げ場が必要なんですよね。
自分もADHDの母として、気持ちの立て直し方はこちらの記事にも書いています。

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体罰や暴言について、知っておきたいこと
2020年4月から、親などが子どもに体罰を加えることは、法律で禁止されています。
厚生労働省が出した「体罰等によらない子育てのために」というガイドラインでは、体罰だけでなく、怒鳴りつけたり、子どもの心を傷つける暴言を言ったりすることも、子どもの健やかな成長に悪い影響を与える可能性があるとされています。
これを読んだとき、正直どきっとしました。
ただ、このガイドラインは、親を責めるためのものではなく、親を孤立させずに、社会全体で子育てを支えていくことも目的にしています。
怒りすぎてしまう自分に気づいて、なんとかしたいと思っていること自体が、もう一歩目なのかなと思います。
自分に言い聞かせている一言
あの日から、怒りそうになったときに思い出すようにしている言葉があります。
「子どもは成長する。成長した先にいる子どもまで、傷つける権利は私にはない」
今の息子にぶつけた言葉は、10年後、20年後の息子の中にも残るかもしれません。
そう思うと、少しだけ、口から出る前にブレーキがかかるようになりました。
もちろん、それでも言いすぎてしまう日はあります。
完璧な母にはなれないけれど、言いすぎたら謝って、また次の日からやり直す。
それをくり返していくしかないのかなと思っています。
まとめ
- 子どもに怒りすぎてしまう背景には、親の体調や、積み重なった不満が隠れていることがあります
- 子どもが、こちらの余裕のないタイミングで頼みごとをしてくるのは、わざとではないこともあります
- 怒りすぎた日は、まず自分を落ち着かせてから、言いすぎた部分だけを短く謝るのがいいかなと思います
- 爆発しそうなときは、子どもの安全を確保したうえで、その場を離れてもいいと思います
- 2020年4月から体罰は法律で禁止されていて、暴言も子どもの成長に影響する可能性があるとされています
- 怒りがおさえられない日が続くときは、自治体の窓口や児童相談所相談専用ダイヤルなどに相談してみてください
怒りすぎた日の夜は、自分のことがとても嫌いになります。
でも、そうやって落ち込むのは、それだけ子どものことを大事に思っているからなのかもしれません。
私もまだ、うまくできない日のほうが多い母です。
一緒に、少しずつやっていけたらいいなと思っています。

