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癇癪は家だけ・母親にだけ?外では「いい子」の息子が私の前でだけ爆発する理由

癇癪が家だけ、しかも母親にだけ向かうのはなぜ?学校では「落ち着いてますよ」と言われるのに、帰宅後に大爆発するADHDとASD併存の息子。外でいい子の反動と家での荒れに悩んだ母が、理由と対応の工夫を実体験ベースでまとめました。

みさき
みさき
当事者ママ / 中2息子(ADHD・ASD併存)
癇癪は家だけ・母親にだけ?外では「いい子」の息子が私の前でだけ爆発する理由

「学校では落ち着いてますよ」と言われて、混乱した

みさき
みさき

個人面談で先生に言われたんです。

「学校では落ち着いてますよ。お友だちにもやさしいです」って。

うれしいはずの言葉なのに、私は「え、うちの子の話ですか?」と聞き返しそうになりました。

だって家では、毎日のように大爆発しているから。

うちの息子には、ADHDとASDの特性があります。

学校では大きなトラブルなく過ごせているのに、家に帰ってきたとたん、ささいなことで泣き叫ぶ、物に当たる、私に暴言が飛んでくる。

しかも、よく見ていると爆発する相手はほとんど私だけなんです。

夫の前では、わりとおだやか。

おばあちゃんの家では「礼儀正しいね」と褒められる。

「外ではいい子」「私にだけ癇癪」という状態が続くと、育て方を間違えたのかな、私のことをなめているのかな、と考えてしまいますよね。

私も長いあいだ、そこで一人でぐるぐるしていました。

でも、理由を知ってからは、受け止め方も対応も少しずつ変わってきました。

この記事では、当時の私が知りたかったことを順番にまとめてみますね。

癇癪が「家だけ」で起こるのは、外でがんばっている反動だった

結論からいうと、家だけで癇癪が出るのは、多くの場合「外で全力でがんばっている反動」だと言われています。

発達特性のある子にとって、学校は想像以上にエネルギーを使う場所です。

  • ざわざわした教室の音や光などの刺激に耐える
  • 授業ごとの切り替えについていく
  • 友だちとのやりとりで空気を読もうとする
  • 「ちゃんとしなきゃ」と特性を抑え込む

こうした「がんばり」を、周りに合わせて一日じゅう続けているんですね。

いわゆる過剰適応と呼ばれる状態に近いことが、学校で起きていると考えるとイメージしやすいと思います。

そして、がんばって張りつめていた糸は、安心できる場所に帰ってきた瞬間にゆるみます。

家は、その子にとっての安全基地。

外で使い果たしたエネルギーの請求書が、家に届いているようなものなんです。

みさき
みさき

私自身もADHDがあるので、この感覚は身に覚えがあります。

外では必死に「ちゃんとした大人」をやって、家に帰るとどっと疲れて、家族へのあたりが強くなってしまう日があって。

息子は私の何倍もがんばって、あの教室に座っているんだなと思ったら、家での爆発の見え方が変わりました。

「母親にだけ」向かうのは、いちばん安心できる相手だから

もうひとつの疑問が、「なんで私にだけ?」ですよね。

これも、理由を知ると少し力が抜けます。

子どもは、「この人には素の自分を出しても見捨てられない」と信じている相手にだけ、いちばん激しい感情をぶつけると言われています。

つまり、癇癪が母親に集中するのは、お母さんがいちばんの安全基地になっている証拠でもあるんです。

夫の前でおだやかなのは、夫を信頼していないというより、まだ「全部出しても大丈夫」のレベルではない、ということなのかもしれません。

ただ、正直に書きますね。

「信頼の証ですよ」と言われても、毎日ぶつけられる側はしんどいです。

頭で理解できることと、心が平気なことは別ですから。

だからこの話は、「あなたのせいじゃない」という証拠として受け取るくらいで、ちょうどいいと思っています。

なめられているわけでも、しつけに失敗したわけでもありません。

うちの場合:帰宅後の30分が、いちばん荒れる

うちの息子の癇癪には、はっきりしたパターンがありました。

爆発するのは、学校から帰ってきた直後の30分に集中していたんです。

ランドセルを置いた直後に「宿題やっちゃいなさい」と声をかけると、ほぼ確実に着火していました。

思い返せば、当たり前だったなと思います。

エネルギーが空っぽのところに、追加の要求が飛んでくるわけですから。

大人でいえば、残業して帰宅した玄関先で「今すぐ書類書いて」と言われるようなものですよね。

パターンが見えてから、わが家では対応を変えました。

家での癇癪が減った、わが家の工夫5つ

1. 帰宅後30分は「充電タイム」にする

帰ってきて30分は、宿題も明日の準備も、いっさい言わないと決めました。

おやつを食べる、ゴロゴロする、好きな動画を見る。

まずは空っぽになったエネルギーを充電する時間です。

声かけを我慢するのは最初つらかったのですが、着火の回数は目に見えて減りました。

2. 要求は、充電が終わってから小さく出す

宿題の声かけは、充電タイムのあとに「何時からやる?」と本人に決めてもらう形にしました。

命令ではなく選択にすると、受け取ってもらえる確率が上がります。

3. 爆発が始まったら、説得しない

癇癪の最中に正論を言っても、火に油でした。

危なくないことだけ確保して、嵐が過ぎるのを近くで待つのが、うちでは一番早く収まります。

話し合いは、落ち着いてから。

これは通級の先生にも同じことを言われて、方針として固まりました。

4. 「外でがんばれてる証拠」と自分に唱える

対応というより、私のお守りです。

爆発が始まったら、心の中で「今日も外でがんばってきたんだな」と唱えます。

腹が立たなくなる魔法ではないけれど、怒鳴り返す回数は減りました。

5. 好きなことに没頭できる時間を、意識して作る

がんばって消耗する時間だけでなく、好きなことでエネルギーがたまる時間を週の中に確保するようにしました。

うちの息子の場合は、それがゲームとプログラミングでした。

小2から小5まで通っていたリタリコワンダーは、好きなことを認めてもらえる場所で、本人いわく「がんばらなくていい習い事」だったそうです。

外で「がんばる場所」しかないと、家で放電するしかなくなってしまう。

学校でも家でもない、素の自分でいられる第三の場所があることは、家の癇癪を減らすうえでも大きかったと感じています。

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「私にだけ」がしんどい日の、気持ちの置きどころ

工夫を並べてきましたが、それでも爆発をゼロにはできていません。

暴言をぶつけられた日は、今でも普通に落ち込みます。

そんな日のために、自分に許していることがふたつあります。

ひとつは、癇癪の内容を真に受けないこと。

「ママなんか大嫌い」は、翻訳すると「疲れた、もう無理」です。

言葉どおりに受け取って傷つく必要はないと、自分に言い聞かせています。

もうひとつは、私自身も充電することです。

子どもの安全基地である私が空っぽだと、受け止める容量がなくなります。

夜に好きなお茶を飲むだけでもいいので、自分の回復を後回しにしすぎないでくださいね。

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家での様子は、学校や通級に伝えていい

最後に、これはやってよかったことです。

「学校では落ち着いてますよ」と言われたとき、私は家での荒れ方を、具体的に先生へ伝えました。

外の顔しか知らないままだと、先生には困りごとが見えず、支援にもつながりません。

うちの場合は、通級の先生に家でのパターンを共有したことで、学校側でも「がんばりすぎていないか」を気にかけてもらえるようになりました。

連絡帳でも面談でもかまいません。

「家ではこうなんです」と伝えることは、告げ口ではなく、子どもの全体像を一緒に見てもらうための大事な情報共有だと思います。

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家で荒れる時間が続くときは、家の中の環境そのものを見直すと落ち着くこともあります。

うちが宿題の場所と時間帯を変えてみた話は、ADHDの子が集中できる環境の作り方にまとめています。

まとめ:家だけの癇癪は、外でがんばれている証拠でもある

  • 家だけの癇癪は、外で全力でがんばっている反動であることが多い
  • 母親にだけ向かうのは、いちばん安心できる相手だから
  • 帰宅後30分の「充電タイム」で、うちは着火が減った
  • 癇癪中は説得せず、話は落ち着いてから
  • 家での様子を学校・通級に伝えると、支援につながりやすい

「外ではいい子なんですけどね」と言われるたびに、モヤッとしていた私ですが、今は少しだけ違って聞こえます。

外でがんばれているのは、家で思いきり放電できているからかもしれません。

あなたの前でだけ爆発するのは、あなたが育て方を間違えたからではなく、あなたが選ばれているからです。

しんどい日は、このページのことを思い出してもらえたらうれしいです。

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この記事を書いた人

みさき

ADHDとASD併存の中学2年の息子を育てる在宅看護師パート。わたし自身もADHD当事者です。 息子は小学校で通級指導教室に通いながら、小2から小5まではリタリコワンダーにも通いました。 息子が小学生のころに困ったこと、感じたことを、同じ悩みをもつ親御さんに向けて書いています。

当事者の親 教室・通級・療育を経験