小学生の癇癪、どう対応する?ADHD息子の「ゲームやめられない」に私が試したこと
小学生になっても癇癪が収まらない、ゲームを終われなくて毎日バトル。ADHDとASD併存の小4息子を育てる母が、逆効果だった対応と少しずつ効いてきた5つの工夫を、実体験ベースでやさしくまとめました。
「あと5分だけ!」
夕方のリビング。ゲームの時間が終わるたびに、うちではこの攻防が始まります。声をかけるタイミングを間違えると、コントローラーを握ったまま大泣き。ひどい日は、物に当たってしまうこともありました。
赤ちゃんのイヤイヤ期なら分かるけど、小学生になっても癇癪って続くの…?って、正直不安でした。
うちの息子(小4・ADHDとASDが併存)は、小さい頃から感情のスイッチが急なタイプ。小学生の癇癪は「わがまま」に見えやすいぶん、親のほうが人目や将来を気にして追い詰められやすいと、私は感じています。
この記事では、同じように毎日消耗している親御さんに向けて、うちで実際にあったこと、逆効果だった対応、少しずつ効いてきた工夫を、実体験ベースで書いてみます。
小学生の癇癪、うちはこんな感じでした
うちの息子の癇癪が出やすいのは、だいたいこの3つの場面でした。
- ゲームや動画など、大好きなことを「終わりにする」とき
- 勝負ごとで負けたとき(カードゲーム、鬼ごっこでも)
- 楽しみにしていた予定が急に変わったとき
いちばん多いのはやっぱりゲームの終わりで、「あと5分」が「あと1回」になり、最後は取り上げる・泣き叫ぶの大バトル。終わったあとは親子ともにぐったりして、夕飯を作る気力も残っていない、そんな日が続いていました。
だって、いま途中なんだよ!セーブできないんだよ!
当時は「また始まった…」としか思えなかったこの言葉、あとから振り返ると、本人なりの理由がちゃんとあったんですよね。
癇癪の背景にあったもの
診断がついて、通級の先生やスクールカウンセラーさんに相談するなかで、息子の癇癪の背景が少しずつ見えてきました。
- 「切り替え」がとても難しい:好きなことに没頭しているとき、脳が急ブレーキをかけられない
- 見通しが崩れるのが苦手:「急に終わり」「急に変更」が、本人には不意打ちに感じられる
- 衝動性:感情のスイッチが急で、湧いた気持ちがそのまま行動に出てしまう
つまり、息子は「わがままで泣いている」のではなくて、本人もコントロールできない苦しさの中にいたということでした。
実は私自身もADHD当事者です。夢中になっていた作業を急に中断させられたときの、あの頭の中がぐちゃっとなる感じは、私にも覚えがあります。だから「本人がいちばん困っている」と言われたとき、すとんと腑に落ちました。

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私がやって、逆効果だった対応
先に、失敗談から書きますね。全部、私が実際にやってしまったことです。
予告なしで取り上げる
いちばんの燃料投下でした。癇癪がヒートアップするだけでなく、「ママは急に奪う人」という不信感が残ってしまって、次の日の声かけまで難しくなりました。
癇癪の真っ最中に説教する
泣き叫んでいる最中の息子には、言葉はほとんど届いていませんでした。こちらの声も大きくなるので、興奮に興奮を重ねるだけで、いいことがひとつもなかったです。
「いい加減にしなさい!」で終わらせる
その場は力ずくで終わっても、息子の中に「うまく終われた」経験が残りません。翌日また同じバトルの繰り返しでした。
少しずつ効いてきた5つの工夫
ここからは、うちで試して「マシになってきた」と感じられた工夫です。どれも即効性はなくて、数週間〜数ヶ月かけてじわじわ効いてきたものばかりです。
1. 終わりを「先に」約束しておく
始める前に「今日は6時まで。6時になったら夕飯ね」と、終わりとその後の流れをセットで伝えるようにしました。タイマーは息子自身にセットしてもらいます。自分で押したタイマーだと、鳴ったときの受け止めが少しだけ違いました。
2. 「あと◯分」の途中予告を入れる
終了10分前と5分前に、軽く声をかけます。ポイントは責める口調にしないこと。「あと10分だよ〜」くらいの温度で、本人の脳に着地の準備をしてもらうイメージです。
3. 切り替え先を用意しておく
「やめなさい」だけだと、楽しいことがゼロになる感覚になるようで。「終わったら一緒におやつ食べよう」のように、次の小さな楽しみへ橋をかけると、切り替えの成功率が上がりました。
4. 癇癪が始まったら、安全確保して待つ
それでも癇癪が起きる日はあります。そのときは、危ないものだけ遠ざけて、こちらは燃料を注がず静かに待つ。落ち着いてきたら「悔しかったね」と気持ちのほうを言葉にします。行動を叱るのは、お互い冷静になってからにしました。
5. うまく終われた日を、言葉にして返す
「今日、タイマーで終われたね」と、できた日をさらっと口に出す。大げさに褒めるより、「ちゃんと見てたよ」が伝わるくらいの軽さのほうが、息子には合っていました。
それでも収まらない日は、あります
工夫を重ねても、ダメな日はダメです。私も「今日はもう無理」とトイレにこもった日が何度もあります。
でも、通級の先生に言われた言葉で、少し楽になりました。「癇癪の回数を数えるより、終わったあとに戻ってこられたかを見てあげてください」。
癇癪ゼロを目指すと、親も子も苦しくなります。荒れても、そのあと日常に戻ってこられたら、その日は合格。そう思うようになってから、私の消耗が少し減りました。
ひとりで抱えるのがしんどくなったら、学校のスクールカウンセラーさんや、通級の先生に話してみるのもおすすめです。うちは通級で気持ちのコントロールの練習を続けてきて、小1の頃に比べると、爆発の回数は確実に減ってきました。
「好き」の側から変わってきた話
もうひとつ、うちで意外な変化がありました。
癇癪の火種だったゲームですが、息子がリタリコワンダーでプログラミングを始めて「作る側」を知ってから、ゲームとの付き合い方が少し変わったんです。「このゲーム、どういう仕組みなんだろう」と言いながら遊ぶようになって、「取り上げられる一方のもの」から「自分の好きを伸ばすもの」に変わった感覚があります。
好きなものを禁止する方向ではなく、活かす方向に置き換えたことで、バトルの総量そのものが減りました。
ゲームの癇癪に消耗しているご家庭こそ、「好きを活かす」選択肢をひとつ持っておくと、気持ちが少し楽になるかもしれません。
まとめ:癇癪は「わがまま」ではなかった
最後に、この記事の要点をまとめますね。
- 小学生の癇癪の背景には、切り替えの難しさ・見通しの崩れ・衝動性といった特性が隠れていることがある
- 予告なしの取り上げ・真っ最中の説教は、うちでは逆効果だった
- 終わりの事前約束・途中予告・切り替え先の用意・待つ対応・できた日の言語化が、じわじわ効いてきた
- 癇癪ゼロではなく「戻ってこられたか」を見ると、親が楽になる
- 好きなものは禁止より、活かす方向へ
小学生の癇癪は、外では見えにくいぶん、親が孤独になりやすいテーマだと思います。今日も攻防を続けているあなたに、「うちだけじゃないんだ」と少しでも思ってもらえたらうれしいです。


