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発達障害の子が宿題をやらない|5分ももたない息子が、好きなことだけ「もう5分」と言う理由

宿題になると5分ももたないのに、好きなことには何時間でも集中する。やる気の問題に見えてしまうこの落差の中身と、家でやめたこと・変えたことをまとめました。小4でADHDとASD併存の息子を育てる、自分もADHD当事者の母がお伝えします。

みさき
みさき
当事者ママ / 小4息子(ADHD・ASD併存)
発達障害の子が宿題をやらない|5分ももたない息子が、好きなことだけ「もう5分」と言う理由
みさき
みさき

宿題を広げて5分。

鉛筆が止まって、消しゴムをかけて、また止まって、そのうち体がぐにゃりと机から落ちていきます。

同じ子が、その日の夜には画面の前で背筋を伸ばして「もう5分だけ」と言っていました。

「発達障害 宿題 やらない」で調べているということは、たぶん今日もその落差を見てきたところなのだと思います。

うちの息子は小4で、ADHDとASDが併存しています。

そして私自身もADHD当事者で、子どもの頃、同じことを親に言われていました。

やればできるのに、どうしてやらないの、と。

この記事では、その落差の中身と、家でやめたこと・変えたことをまとめますね。

制度の話ではなく、今週から試せることを中心にします。

「やる気の問題」に見えてしまう理由

宿題が進まない場面を見ていると、どうしても「気持ちの問題」に見えます。

でも息子の様子を細かく見ていくと、止まっている理由は毎回ちがいました。

1. 集中の波が、興味の有無で極端に振れる

息子は、興味のないことは15分がだいたい限界です。

その一方で、好きなことなら何時間でも没頭します。

これは意志の強さではなく、興味の有無で集中の入り方が変わるという特性の側面が大きいようです。

つまり、宿題に向かえないことと、好きなことに没頭できることは、同じ一つの特徴の裏表なのだと思っています。

「集中力がない子」ではなく、「集中の入り口が限られている子」と考えたほうが、対策が立てやすくなりました。

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2. 間違えることがこわくて、手が止まる

息子には完璧主義と失敗への強い不安があります。

書き始める前に固まる、少し書いては消す、消しすぎて紙が薄くなる。

これは面倒だから止まっているのではなく、間違えた状態を残したくないから止まっているときがあります。

見分け方はわりと簡単で、消しゴムを何度もかけている日は、だいたいこちらです。

そういう日に「早くやりなさい」と言うと、余計に手が止まります。

3. 終わりが見えないと、始められない

プリント3枚、音読、漢字ドリル、計算カード。

大人には「今日の宿題」というひとまとまりに見えますが、本人には終わりのわからない列に見えていることがあります。

見通しが立たないものに取りかかるのは、大人でもしんどいものです。

4. 学校で使い切ったあとの時間帯にやっている

学校は、息子にとっては一日じゅう気を張っている場所です。

音、人の多さ、切り替えの多さ。

帰ってきた直後は、こちらが思っている以上に空っぽになっています。

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5. 書くこと自体に負荷がかかっている

内容は分かっているのに、書く作業だけがとても重い、ということもあります。

口で答えさせるとすらすら言えるのに、書かせると10分かかる。

その場合は、理解の問題ではなく出力の問題なので、量を減らすほうが早く進みました。

家でやめたこと3つ

対策を足すより先に、やめたことのほうが効きました。

やめたこと1:帰ってすぐやらせること

「先に済ませたほうが楽でしょう」と思って、帰宅直後にやらせていました。

でも息子にとって、そこは一日でいちばん残量が少ない時間帯でした。

おやつと、何もしない時間を30分はさむようにしてから、机に向かうまでの抵抗がずいぶん減りました。

やめたこと2:全部を一度に机に出すこと

3枚のプリントを並べて置くのをやめて、1枚だけ出すようにしました。

残りは横に伏せて置いておきます。

「あと2枚ある」が見えているだけで、始める前に気持ちが折れていたようです。

やめたこと3:となりで見張ること

見ていると、どうしても口が出ます。

「そこ違うよ」「もっと丁寧に」の一言で、息子の手が止まるのを何度も見ました。

今は同じ部屋にいるけれど、別のことをしているという距離にしています。

私は横で洗い物をしたり、自分の書きものをしたりしています。

呼ばれたら行く、くらいがちょうどよかったです。

変えたこと5つ

1. 時間で区切る(量ではなく)

「このプリントが終わるまで」ではなく「タイマーが鳴るまで」にしました。

10分やって、5分休む。

終わらなくても、鳴ったら一度立ちます。

終わりの時刻が先に決まっていると、始めるハードルが下がるようです。

2. 最初の1問だけ一緒にやる

いちばん重いのは、書き始める瞬間でした。

なので、1問目だけ私が読み上げて、答えを口で言ってもらって、それを本人が書きます。

そこを越えると、あとは自分で進むことが多いです。

3. 順番を本人に選ばせる

漢字からやるか、計算からやるか。

内容は変えられなくても、順番は選べます。

自分で決めたものは、押しつけられたものより取りかかりやすいようでした。

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4. 「書く」以外の方法を混ぜる

音読は、私が聞き役になって座って聞きます。

計算カードは、こちらが読み上げて口で答えてもらいます。

書く作業だけに全部を寄せないほうが、最後まで残量がもちました。

5. 終わったところまでを認める

全部終わった日だけほめるのをやめました。

「今日は1枚できたね」「今日は座れたね」で区切ります。

途中で終わった日を失敗にしないことが、次の日の机に向かう速さに効いている気がします。

量そのものを先生に相談する

家の工夫だけでどうにもならない量のときは、学校に相談してもいいと思っています。

うちも通級の先生に相談したことがあります。

通級の先生
通級の先生

宿題は、家庭が険悪になってまでやるものではないですよ。

量の調整はよくある相談なので、遠慮しないで担任の先生に言ってみてください。

伝えるときは、感想ではなく場面と、してほしいことをセットにすると通りやすかったです。

伝え方の例文

  • 「漢字ドリルは、1ページに40分ほどかかっていて、途中で本人が崩れてしまう日が続いています。半分の量にしていただくことはできますか」
  • 「計算プリントは内容は理解できているようなのですが、書く作業に時間がかかっています。口頭で確認して、書くのは半分にする形でもよろしいでしょうか」
  • 「音読は続けられているので、そのままにしたいです。書く宿題だけ量を見ていただけると助かります」

お願いは1つか2つにしぼるほうが、先生も動きやすいようでした。

好きなことのほうを、消さないでおく

宿題が進まない日が続くと、つい「好きなことは宿題が終わってから」と言いたくなります。

私も言っていました。

でも息子の場合、好きなことに向かっている時間は、唯一「自分はできる」と思えている時間でした。

学校で叱られる経験が重なって「ぼくはダメな子」と口にしていた時期があります。

そこから少し戻ってこられたのは、勉強ができるようになったからではなくて、作ったものを人に見せて「すごいね」と言われたからでした。

だから今は、宿題が終わらなかった日でも、好きなことの時間は取り上げないことにしています。

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まとめ

  • 宿題だけ続かないのは、集中の入り口が限られていることの裏返しであることがあります
  • 止まっている理由は、興味・失敗のこわさ・見通し・残量・書く負荷に分かれます
  • 消しゴムを何度もかけている日は、面倒ではなく、間違えたくない日です
  • 帰宅直後は残量がいちばん少ない時間帯なので、少し置いてからのほうが進みます
  • プリントは全部並べず、1枚だけ出します
  • となりで見張るのをやめて、同じ部屋で別のことをする距離にしました
  • 量ではなく時間で区切ると、始めるハードルが下がります
  • 最初の1問だけ一緒にやると、そこから自分で進めることが多いです
  • 順番を本人に選ばせると、取りかかりが早くなります
  • 終わらなかった日を失敗にせず、できたところまでを認めます
  • 量そのものは、場面とお願いをセットにして先生に相談していいと思います
  • 好きなことの時間は、宿題と引きかえにしないでおきます

去年の私は、5分で崩れる息子を見て、やる気の問題だと思っていました。

同じ子が好きなことには何時間でも向かうのを見て、余計にそう思っていました。

でも、私自身がずっとそうだったことを思い出してから、見方が変わりました。

興味のないものに向かえないことと、興味のあるものに没頭できることは、別々の性質ではありませんでした

宿題はいまだに、すんなり終わる日ばかりではありません。

それでも、終わらなかった日に息子が自分を責めなくなっただけで、家の中はずいぶん静かになりました。

この記事を書いた人

みさき

ADHDとASD併存の小4の息子(10歳)を育てる在宅看護師パート。わたし自身もADHD当事者です。 小2から通級指導教室に通い続け、小3からはリタリコワンダーも並走(現在も通塾中)。 教室・療育・習い事を渡り歩いた経験を、同じ発達障害のある子の育児の親御さんに発信しています。

当事者の親 教室・通級・療育を経験