ADHD息子の夏休み、ルーティンが崩れる前にやっておきたい3つの準備
夏休みに入ってから朝の支度・宿題・癇癪で毎年消耗していた我が家が、通級の先生に教わって6月から少しずつ準備するようにした3つのことをまとめました。ADHDとASD併存の小4息子と試している、夏休み前の地ならし。
夏休みは、毎年こわい
うちの息子(小4・ADHDとASDが併存)にとって、夏休みは正直1年でいちばん荒れる時期です。学校という枠が外れた瞬間に、朝の支度も宿題もぜんぶ崩れてしまって、毎年7月の終わりごろに私もぐったりしてきます。
学校がある時はギリギリ保てていたペースが、夏休みに入った途端にバラバラになる。これは我が家だけじゃなくて、発達障害のある子の家庭ではかなり多い悩みかなと思います。
去年までは「始まってから対処する」スタイルだったのですが、毎年同じ場所でつまずいているのに気づいて、今年は6月のうちから少しずつ準備することにしました。
この記事では、通級の先生に教わって我が家で実際にやっている、夏休み前の3つの準備をまとめます。
なぜ夏休みはこんなにしんどいのか
そもそも、なぜ発達特性のある子にとって夏休みは天敵なのか。整理してみると、理由が3つ重なっていました。
ASD側の「決まった流れが安心」という特性と、ADHD側の「自分で時間を組み立てるのが苦手」という特性が、どちらも夏休みで一気に表に出てきます。
実は私自身もADHD当事者なので、「自分で1日のスケジュールを組み立てるのが苦手」という気持ちはすごくよくわかります。大人の私ですらしんどいのだから、10歳の息子はもっと大変だよなと、毎年7月になると思い出します。
準備1:朝のルーティンを「夏休み版」に少しずつ寄せる
通級の先生に去年教わった、いちばん効いた準備がこれです。
夏休みに入ってから生活リズムを立て直すのは、特性のあるお子さんにはとても負担が大きいんです。6月のうちに、起きる時間・朝ごはんの時間だけでも「夏休み版」に近づけておくと、本人がいきなり崩れにくくなりますよ。
これを聞いてから、我が家では6月の今から、休日の朝の過ごし方をちょっとだけ変えてみています。
具体的にやっていること
- 起きる時間:平日より30分だけ遅らせる(一気に2時間ずらさない)
- 朝ごはんの時間:30分の遅れに合わせて後ろにずらす
- 朝の最初の予定:「朝ごはん → マイクラ30分 → 宿題or読書」の順番だけ固定
順番だけ固定して、中身は柔らかくするのがコツです。ASD側のこだわりは「順番」が崩れることに反応しやすいので、順番さえキープできれば中身はわりと自由に変えられます。
夏休みに入る頃には、この朝の流れが「いつものパターン」になっていて、初日からそれなりに動けるのを期待しています。
準備2:宿題の「やる場所」と「やる時間」を本人と決めておく
これも通級の先生の受け売りです。
夏休みの宿題って、本人にとって「いつやるか分からないもの」がいちばんしんどいんです。終わりが見えなくて、夏休み中ずっと頭の片隅に居座って、本人の気力を削っていきます。
なので、宿題が配られる前の6月のうちに、息子と「やる場所」と「やる時間」だけ先に決めておくようにしました。
我が家の今年のルール
- 場所:リビングの食卓(自分の机ではない・親が近くにいる場所)
- 時間:朝ごはんのあとの30分だけ
- 量:30分タイマーが鳴ったら、続きはやらなくてOK
「30分やったらおしまい」のルールを最初に決めておくと、本人もスタートしやすくなりました。終わりが見えると、ADHD側の「先延ばし」が出にくくなります。
宿題の中身は7月にならないと分からないですが、「場所」と「時間」と「終わりの合図」だけは6月のうちに本人と握っておく。これだけでも、夏休み初日のハードルがぐっと下がります。
準備3:「お楽しみ枠」を最初に確保する
3つ目の準備が、個人的にいちばん効いている気がしています。
夏休みって、つい「やらなきゃいけないこと」(宿題・規則正しい生活・お手伝い)から考えてしまうのですが、特性のある子の場合は逆で、「お楽しみ枠」を先に確保するほうが1日が回りやすくなります。
うちの息子の場合、お楽しみ枠は2つ。
マイクラ枠
息子はマイクラに3時間でも4時間でも集中できるタイプなので、夏休み中は「14時から1時間はマイクラOK」と最初から決めています。「ご褒美」ではなく「予定の一部」として組み込んでおくことで、午前中の宿題タイムも乗り切りやすくなります。
リタリコワンダーの短期ワークショップ
去年から、夏休み中にリタリコワンダーの短期ワークショップに参加するようにしました。普段の通学コースとは別に、夏休みに合わせた特別なワークショップが開講されることがあるので、興味に合いそうな回を選んで「外に出る予定」を作っています。
夏休みは、ロボットや企業コラボなど普段とは違うテーマの短期ワークショップを開講することがあります。普段のコースに通っていなくても参加できる回もあるので、興味のあるテーマがあればお気軽にお問い合わせくださいね。
「お楽しみ枠が予定に入っている」というだけで、本人のテンションがぜんぜん違います。「予定がスカスカ」になりがちな夏休みに、本人が前向きになれる枠を最初に置いておくのがおすすめです。
我が家の6月の進め方(ざっくりカレンダー)
実際に我が家でやっている、6月のあいだの地ならしです。
「全部完璧にやる」ではなく、「6月中に1つでも準備が進めばOK」の気持ちで取り組んでいます。完璧を目指すと、ADHD当事者の私が先に挫けるので…。
「準備しても崩れる日」は必ずある
最後にひとつ大事なこと。
これだけ準備しても、夏休み中に崩れる日は必ずあります。去年もそうでしたし、今年もきっとあります。
それでも、何も準備しないまま7月を迎えるよりは、6月のうちにちょっとだけ整えておくほうが、崩れた日のダメージが浅く済むなと感じています。「全部キープする」ではなく、「崩れた時に戻る場所を作っておく」くらいの感覚です。
同じように夏休みが不安な親御さんがいたら、まずは「朝のルーティン」と「宿題の場所・時間」と「お楽しみ枠」の3つだけでも、6月のうちに考えてみるといいかもしれません。
関連する記事
- 通級指導教室と習い事の両立 — 平日のルーティンを整える
- ADHDの子のプログラミング学習法 — 集中の波を学びに変える
- 発達障害のある子の学校疲れ — 学期中の消耗からの回復
よくある質問
Q. 夏休み前の準備は、何月から始めるのがいい?
6月のうちから少しずつがおすすめです。朝のルーティンを夏休み版に近づけるのに3〜4週間はかかると感じています。7月に入ってから慌てると、本人も親もしんどくなりがちです。
Q. 宿題の場所と時間を子どもと決める時のコツは?
本人に「どこで・いつだったらやれそう?」と聞くのがおすすめです。親が決めたルールより、本人が自分で言ったルールのほうが続きやすい印象があります。難しければ、選択肢を2つに絞って選んでもらう形でも大丈夫です。
Q. リタリコワンダーの短期ワークショップは、普段通っていない子も参加できる?
参加できる回もあります。短期ワークショップだけスポット参加している家庭もあるそうなので、興味のあるテーマがあれば無料体験から相談してみるのがおすすめです。最新の開講情報は教室や公式サイトで確認してみてくださいね。
Q. 計画通りにいかなかった日はどうする?
わが家では「崩れた日カウントしない」ことにしています。翌日また同じ流れに戻せれば、それで十分くらいの気持ちで構えています。発達特性のある子は崩れやすいのと同じくらい、戻る力もあると感じています。


